
「子どもへのまなざし
著者は精神科医の佐々木正美先生。
乳幼児期の育児というのは、建物で例えて言えば基礎工事にあたると。
大学の教育なんて、いくらでもやり直しがきくけれども、10歳になって30歳になって保育園や幼稚園に入るなんてことはぜったいにできない。そして基本的なところで、子どもがどんな人格の人間になるのかということをほぼ決定するのが乳幼児期であることを携わる人々は自覚せねばならない。
その時期の育児は、子どもの要求や期待にできるだけ十分にこたえてあげることが重要である。すべての要求は満たせないが、子どもの要求にこたえてあげつつ、こちらからは「こうするんだよ、それはしないんだよ」と穏やかに何回も繰り返し伝える。いらだったり、叱ったりする必要はない。「いつできるかな、いつからできるかな」とそれだけのことである。
「ゆっくり待っていてあげるから、心配しなくていいよ」というメッセージを相手にどう伝えてあげるか。親は大きくなってからでも子どもを受容してあげればよい。そうすることで安心して自立することができる。
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心に沁みいる数々のお話。
穏やかな子育てをしたい、自分の育児の目線を変えたい、これから母親になる方にも読んでもらいたい本です。
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